インスタを使って収益をあげたい場合、まず真っ先に浮かぶのは「フォロワーをたくさん集めないといけない」だと思います。
フォロワー数が多いほど、顧客に転換する数も比例的に増えるため間違いではありません。しかし、では「フォロワー数が○○万人いないとマネタイズできない」のかと言われれば、必ずしもそうではありません。
インスタ運用において最も大切なのは、フォロワーの数ではなく質です。具体的にどういうことなのか、分かりやすく解説します。
インスタのマネタイズにフォロワー数は関係ない理由
インスタのマネタイズにフォロワー数が関係ない理由は、フォロワーの数とファンの数は別だからです。インスタ運用では、ファンを何人作れるか?が最も重要な指標になります。
ファンとは、あなたのアカウントに対して「好き」という気持ちを持つユーザーのことです。よく、芸能人などに対して「○○が好き」と言いますが、あの状態と同じことがインスタ運用者に求められます。
仮にフォロワーが10万人いても、投稿やストーリーズがあまり見られてなければ意味がありません。フォローしてくれているからといって、その人がファンかどうかはイコールではないためです。インスタでマネタイズできるアカウントは、フォロワー数に関わらず『エンゲージメント』が高い状態にあります。
集客にはエンゲージメントが鍵
『エンゲージメント』とは、簡単にいうと「つながりの強さ」です。インスタ運用においては、エンゲージメントが高い関係にあるほど、そのユーザー間において投稿が見られやすい状態となります。
例えば、ストーリーズはフォローしているアカウントすべての最新が表示されることはありません。表示枠が決まっているため、左から順番に、よく閲覧するアカウントの最新が並ぶようになっています。
つまり、フォローされているからといって、全員が最新の投稿を見てくれるわけではないということです。エンゲージメントが低い関係にあるフォロワーに対しては、ストーリーズや投稿を更新しても見られていない可能性が高いのです。
これでは、その先にあるマネタイズができるはずもなく、フォロワー数が多ければ良いというわけでもないことがよくわかると思います。
フォロワー数ではなくエンゲージメントを追う
インスタを運用する上で、フォロワーを増やすことを目的にするのは当然でしょう。しかし、フォロワー数だけを追いかけている人はほとんどの場合、マネタイズがうまくいきません。
理由は前述のとおりですが、だからといってフォロワー数を完全に無視することもできません。フォロワー数と一緒に、エンゲージメント率も追いかけるのが正しい指標です。
エンゲージメント率は、ストーリーズの閲覧数である程度把握することが可能です。例えば、フォロワーが1万人いてストーリーズの閲覧数が1,000だった場合、ストーリーズの閲覧率は10%になります。
エンゲージメントが高いとされるのは、ストーリーズの閲覧率が最低でも20%とされているため、上記の例だとかなり低いといえます。
フォロワー数が多いほど高い比率を維持するのは難しくなるなど、両方の数字を正しく追うのは慣れていないと難しく感じるかもしれません。コツは、フォロワーを数字ではなく『人』だと理解することです。
フォロワーは数字ではなく『人』
「何を当然のことを言っているんだ?」と思われるかもしれませんが、多くのインスタ運用者はフォロワーを数字としか見ていないのが事実です。フォロワー数を増やすことが目的になっている人は要注意。
フォロワーを数字ではなく『人』だと考えることで具体的に何が変わるのか。それはコミュニケーションの数と投稿の質です。どちらも、インスタでマネタイズする上では欠かせません。
フォロワーの捉え方 | 数字として見ている | 人として見ている |
コミュニケーションの数 | フォロー前のコミュニケーションを徹底する | フォロー後はさらにコミュニケーションを増やす |
投稿の質 | 情報が浅く個性もない | 情報が深く個性も発揮される |
フォロワーの増やし方 | いいね活動など、エンゲージメントが低いやり方で増やす | 投稿に価値をもってもらい、エンゲージメントが高いやり方で増やす |
マネタイズしやすさ | × | 〇 |
フォロワーは人である以上、そこには感情があり好き嫌いもあります。そういった趣味嗜好や性質を無視してインスタでマネタイズはできません。デモグラフィック的な情報(年齢や性別など)だけでユーザーを理解しようとしても、例えば、「30歳の独身女性で年収400万」という同じ条件の人間が二人いたとしても、何を好み、何で意思決定をするかは全く異なるからです。
答えのない問いに仮説をたて、それが正しかったかどうかを検証し、ユーザーの理解に確信を持っていく。このマーケティング思考がなければ「商品を買ってもらう」ための正しい設計はできません。
インスタでマネタイズする方法は大きく4つ
インスタのマネタイズにフォロワー数は関係ない理由を把握できれば、あとはどのような形でマネタイズを図るかのみです。インスタでマネタイズする方法は大きく4つあります。
マネタイズ方法 | 自身の商品やサービスの販売 | アフィリエイト | PR投稿(企業案件) | インスタ運用の代行 |
始めやすさ | △ | 〇 | × | × |
必要なフォロワー数 | 100人以上 | 1,000人以上 | 1万人以上 | 1万人以上 |
工数 | サービス設計が固まっていれば取り組みやすい | 商品が決まれば取り組みやすい | 一定のフォロワー数と高いエンゲージメントが必要 | 提供内容によってピンキリ |
売上発生までの期間 | 運用1ヶ月~ | 運用3ヶ月~ | 運用6ヶ月~ | 運用12ヶ月~ |
売上の目安(月) | 数千円~数百万円 | ~10万円 | ピンキリ | 5万~数百万円 |
上記はあくまで目安であり、売り方は自由に決められるためこの限りではありません。必要なフォロワー数も弊社の運用実績に基づいていますが、フォロワー1,000人で月100万円以上の収益をあげられたケースもあります。
それぞれ良し悪しが異なるため、予めどの方法でマネタイズするのかを決めてからアカウントを運用すべきです。
自身の商品やサービスの販売
最も売上をあげやすく、インスタとの相性が良いのが「自身の商品やサービスの販売」です。自分のサービスを持っていることが大前提になるため、誰でも始められるわけではありませんが、サービス設計と、そのサービスを誰に提供したいか?が明確であれば、インスタ運用のコンセプト・方向性も決めやすいです。
売上規模はサービスの単価次第のためピンキリですが、きちんとしたニーズがあれば100万円以上の収益も珍しくはありません。エンゲージメントが高いアカウントであればフォロワー1,000人以下でも実現できます。
ただし、サービス自体にニーズがなかったり、設計が甘かったりすると、インスタでのマネタイズ云々ではなくそれ以前の問題となります。弊社にご相談いただくお客様に対しても、まずサービス設計からアドバイスすることは多いです。
アフィリエイト
アフィリエイトとは、他社の商品・サービスを紹介して、売れた分の一定金額を紹介料として報酬を得る方法です。紹介料はマーチャント(広告主)の設定によって異なりますが、例えば、商品価格が1万円で紹介料15%の商品が1つ売れると、報酬は1,500円となります・。
インスタ運用においては、アフィリエイトしたい商品を訴求するような投稿やストーリーズで購入を促します。アフィリエイト用のリンクを貼っておき、そこから購入まで至れば紹介料が発生する仕組みです。ちなみに報酬は、購入成立から2ヶ月後(60日サイト)に振り込まれることが多いです。
アフィリエイトする商品は、ASP(アフィリエイト代行サービス)に登録があるものであれば何でも可能なため、自分が販売しやすい、もしくは人におすすめしたい商品をアフィリエイトするとよいでしょう。ASP以外にも、Amazonや楽天としったECモールの商品をアフィリエイトすることも可能です。
PR投稿(企業案件)
企業からの依頼で、他社のサービスを紹介するのがPR案件です。いわゆる企業案件と呼ばれるものであり、わかりやすい例では、YouTubeの「この動画にはプロモーションが含まれます」のラベルがつく動画のような、広告のための投稿になります。
「1投稿あたりいくら」という値付けの場合もあれば、成果報酬型で「そこから1件売れたらいくら」と設定する場合もあります。成果に直結する分、後者の方が高い報酬を得やすいです。
エンゲージメントが高いアカウントであれば、多くの成果発生が見込めるため成果報酬で請け負った方が高い売上が見込めます。逆に、フォロワー数は多いがエンゲージメントが低いアカウントであれば、「1投稿あたりいくら」で予め価格設定しておいた方がよいでしょう。
インスタ運用の代行
他のインスタ運用を代行することをサービスにすれば、それもマネタイズの手段となります。豊富な実績と経験が必要になるため、誰もかれもが参入できないことでファンはつきやすいです。
条件としては、調べた知見だけで理論武装するのではなく、自分のアカウントから実際にマネタイズできていることです。医者の不養生になってしまっては説得力もないため、ノウハウをきちんと積み重ねていき、他人のアカウントでマネタイズを成功させる実力が問われるでしょう。
近年では、実績のないインスタ運用代行が横行しており、「依頼したが上手くいかなかった」という残念な声も少なくありません。上手くいかないならまだよく、最悪の場合はいいね活動やフォロー活動を推奨され、アカウントが再起不能になってしまうケースもあります。そうなると、アカウントを作り直すしかなくなります。
そういった悪徳業者にならないよう、前述したような実績と経験を積んでからサービスとして提供するようにしましょう。
インスタでマネタイズする際の注意点
インスタにおけるルールとは、規約違反しないように守る項目はあくまで最低限のものです。正しく運用する上でそれは当然のこととして、インスタから集客するためには知っておくべき鉄則とルールも存在します。上記の内容と合わせて、以下のルールから逸脱していないかどうかも確認しましょう。
- 売り込みはしない
- DMやコメントを放置しない
- いいね活動やフォロー活動はしない
横行しているために、問題のある行為とは知らずに行ってしまっているユーザーは少なくありません。もし抵触している項目がありましたら即刻中止すべきです。
売り込みはしない
インスタのユーザーは売り込みを嫌います。もちろんこれはインスタに限った話ではないのですが、インスタで売り込みをすると「内部エンゲージメントが下がる」といった明らかなデメリットが発生します。
コミュニケーションをとらずにいきなりDMでセールスをかけたり、ストーリーズで頻繁に商品やサービスを紹介するアカウントが後を絶ちません。
サービスを購入したいユーザーにアプローチする分には問題ないのですが、「とにかく売り込みたい」と自己都合でDMをばらまいてしまうと、うっとおしいと感じたユーザーはそれ以降ストーリーズや投稿に反応しなくなるでしょう。
前述のとおり、投稿がフォロワーにリーチしなくなると、フォロワーが増えづらくなる負のスパイラルに入ってしまいます。
DMやコメントを放置しない
インスタグラムはユーザー同士のコミュニケーションを大切にしており、投稿を拡散させるためのシグナルとしています。とくにDMや投稿に寄せられるコメントは重要であり、放置してはいけないことはもちろん、なるべく早く返信することが大切です。
フォロワーが増え、DMやコメントの数が多くなってくるとすべてに対応するのは時間的にも難しくなってきます、それでもひとつひとつ丁寧に返信することで好感が持たれ、今後も投稿を見てくれるフォロワーが増えるでしょう。逆に、冷たい印象を持たれてしまうと投稿やストーリーズを見てくれなくなる可能性もあります。
フォロワーは増やすことがゴールではないため、フォローしてくれてからがスタートです。
いいね活動やフォロー活動はしない
前述したいいね活動に加えて、フォローバック目的で他ユーザーをフォローする「フォロー活動」も非推奨です。理由は、エンゲージメントが低い母集団が形成されてしまうためです。投稿に価値を感じてフォローしていないフォロワーが増えることで、ストーリーズの閲覧率は下がり、ひいては集客のメインフェーズでもあるライブ配信の視聴率も低下します。
フォロワーは数字ではないため、“フォローする目的”がしっかりとしていなけえればならず、いいね活動やフォロー活動で仮にフォロワーが増えたとしても、それは自身にとってもメリットがない集客方法ということです。
また「いいね活動」と「フォロー活動」は、自動であっても手動であっても絶対にNGです。手動で気になった投稿にいいねをすること自体は普通のアクションであり、それが1日にたくさん発生したとしても当然ながらペナルティ等はありません。
ただし、それが何の目的で行われたかが重要であり、フォローバックを狙っているのであれば今すぐやめることを推奨します。加えて、自動化ツールによるスパム行為はアカウント凍結のリスクもあります。
インスタの集客で困ったときは
インスタにおけるマネタイズの方法や集客の流れは理解できても、上記のとおりインスタは他SNSに比べてコンテンツの幅が広く、何をすればいいのか悩む運用者は少なくありません。
オアードでは、そんな「本気でインスタから集客したいが路頭に迷っている」方の運用を代行します。
一般的に流通しているインスタのノウハウの中には、アカウントを壊滅しかねない間違った情報もたくさんありますが、オアードの運用・集客ノウハウは、これまで300以上のアカウントで仮説・検証を繰り返して“実際に自社で確認済み”の確かなものに基づきます。
正しいインスタ運用で、効率的に集客したい方からの相談を随時お待ちしております。