インスタグラムのストーリーズは、フォロワーのタイムラインに並ぶ投稿のひとつであり24時間限定で公開されます。
フィードやプロフィールに並ぶ投稿は消さない限り残り続けるのに対して、ストーリーズは1日たてば自動的に消えていくため、その性質を活かして正しく運用をすればインスタグラムからの集客力を強化できます。
そのためにも、ストーリーズの役割や他の投稿とのを明確な違いを理解しておくとよいでしょう。
インスタ運用でストーリーズは必須!
結論からお伝えすると、インスタを運用する上でストーリーズの更新は必須です。ストーリーズなくして、インスタから正しく集客することはほぼできないでしょう。
そう言い切れる理由は、ストーリーズがエンゲージメントの鍵となるためです。投稿やリール、ライブ配信などインスタには複数のコンテンツが存在しますが、それぞれ役割も違えば、見るべき数字指標も異なります。
インスタ運用のゴールはフォロワーを増やすことではなく、アカウントを収益化し、集客を実現することです。そのためには、フォロワーを増やした後のアクションが非常に重要であり、ストーリーズは、フォロワーを『ファン』に変えるために必要なコンテンツとなります。
ストーリーズの仕組み
ストーリーズは、基本的にはフォロワーのタイムラインに表示され、閲覧者のほとんどがフォロワーになります。ただし、タイムラインに表示されるストーリーズの数は決まっており、フォローしているすべてアカウントのストーリーズが見られるわけではありません。さらに、左から順に優先して表示される仕組みのため、ストーリーズの並び順も閲覧数を左右します。
つまり、ストーリーズの閲覧率が高い=フォロワーのタイムラインに優先的に表示されていることになり、エンゲージメント(親密度)が高い状態であるといえます。
逆に、ストーリーズの閲覧率が低い場合は、フォローされているにも関わらず、そのアカウントのタイムラインにストーリーズが表示されていないか、表示されても見られていない(興味を持たれていない)状態になっています。
インスタ運用はエンゲージメントが重要
インスタ運用においてエンゲージメントが重要である理由は、フォロワーをファン化させるためだけではなく、投稿のリーチを拡大するためでもあります。
インスタグラムは、フォロワー(内部)からフォロワー以外(外部)へと投稿のリーチが広がっていく仕組みのため、フォロワーとのエンゲージメントが高ければ高いほど、投稿が発見欄などの外部に露出しやすくなり、フォロワー以外へのリーチが増えていきます。
簡単にいうと、興味を以ってフォローしてくれたアカウントがストーリーズも閲覧し、フォロワーとの繋がりも強まっていくと投稿が外部へ拡散するきっかけを得やすいということです。
インスタグラムのインサイトには、リーチ数やインプレッション数など、多くの数字が表示されていますが、フォロワーとの繋がりを示す内部エンゲージメントは項目として存在しません。
そのため、明確な指標がわかりづらくストーリーズを軽視してしまうユーザーも少なくありません。
ホーム率もエンゲージメントの重要指標
ホームとは、インスタグラムを開いてすぐに表示されるTOP画面のことです。フィードやタイムラインとも呼ばれます。フォローしているユーザーの投稿やストーリーズが並ぶ、ユーザーが最も多く目にするであろう画面がホームです。
またホーム率とは、フォロワー数あたりのホームにおける投稿の表示回数です。計算式でいうと以下になります。
ホーム率=フォロワー数÷ホームにおける投稿の表示回数
例:フォロワー10,000人 ÷ ホーム数5,000 = 50%
ホームは関係性が強いユーザーの投稿が表示されます。つまりホーム率が悪いということは、投稿してもフォロワーのホームには表示されづらくなっているということであり、フォロワーからの興味が薄れている証拠になります。
フォロワーからの興味が薄れると、投稿が拡散しづらくなるなどデメリットしかありません。
ホーム率、ストーリーズの閲覧率。どちらもフォロワーとの内部エンゲージメントを高さを示す数字になるため、この2つが低い状態では収益化はおろか、正しくフォロワーを増やしていくことも難しいでしょう。
インスタでストーリーズをやる意味
インスタでストーリーズをやる意味は前述のとおりですが、改めてメリットをまとめると以下の4つになります。
- フォロワーとのエンゲージメントを高める
- 投稿がフォロワーのホームに表示されやすくなる
- サービス購入の導線になる
- ハイライトを設定できる
エンゲージメントを高めてフォロワーを増やしやすい体質にするだけではなく、ストーリーズ自体がサービスの購入導線になるなど、24時間しか表示できないストーリーズだからこそのメリットもあります。
フォロワーとのエンゲージメントを高める
インスタグラムはフォローされたら終わりではなく、むしろフォローされた後からが、正しい運用ができるかどうかの分岐点になります。
フォロワーを数字として見てしまっている人は、フォロワーを増やすことがゴールだと思い込みがちです。実際には、フォロワーは数字ではなく『人』であるため、興味をもってフォローしてくれた人をさらにファンへと昇華するためには日々の価値提供まで込々で考えなければいけません。
ストーリーズはフォロワーとのコミュニケーションツールでもあり、その更新なくして、ファンメイキング以降の集客フェーズの運用はできません。
投稿がフォロワーのホームに表示されやすくなる
ストーリーズが見られやすい状態は、言い換えるとアカウントに対してフォロワーからの興味関心が強い状態です。前述のとおり、内部エンゲージメントが高ければ新規の投稿がフォロワーのホームに表示されやすくなります。
投稿がホームに表示されやすくなることで、発見欄やハッシュタグ検索など、外部ユーザーからの自然流入も増えやすくなります。もちろんそれがすべてではありませんが、内部エンゲージメントが高いアカウントと低いアカウントでは、リーチ数に差が出ることは明確です。
そうでなければ、新規で開設して運用歴がほとんどないアカウントの投稿でもバズりやすくなることになり、信頼性や権威性を無視して投稿のレコメンドが収集のつかない状態になってしまいます。
サービス購入の導線になる
投稿と同様、ストーリーズ内にも商品ページへの導線をつけることができます。
ストーリーズは24時間で消えるため、限定的なプロモーションを行う際の集客口として有効です。ハイライトから購入導線は直接的なセールスであるのに対して、ストーリーズの場合は売り込み感の薄いセールスが可能です。
上記の例はキャンペーン情報のため直接的ですが、例えば、質問募集の回答をシェアする形でサービスの紹介を織り込んだり、投稿とは違った見せ方ができるのがストーリーズでの告知です。
ハイライトを設定できる
ハイライト機能とは、下図の赤丸で囲ったプロフィール画面の中段に表示されるコンテンツです。
ストーリーズをアーカイブしてまとめ、ハイライトを作ることで、投稿から24時間たったストーリーズもユーザーに表示することができます。ハイライトをタップすると、追加された順番でストーリーズが自動再生されます。
ハイライトはただの名刺代わりではなく、インスタから集客するための導線としての役割も待ちます。
インスタのユーザーは売り込みをとくに嫌うため、投稿やストーリーズで頻繁にサービス紹介するのは望ましくありません。フォロー解除を増長させる原因にもなります。
そのため、インスタで集客する場合はあくまで自然に購入へと導いてあげる必要があります。具体的には、たまにストーリーズでサービス紹介してから、そのストーリーズをハイライトに追加して常設しておきます。
ハイライトは、他のコンテンツと違って他ユーザーに自らリーチして見せられるものではありません。他ユーザーが能動的に閲覧するものであり、エンゲージメントが高まりファンとなったユーザーが自発的に「ほしい」となったときに購入できる導線としてハイライトが便利なのです。
ストーリーズの閲覧率を高める方法
ストーリーズの閲覧数が伸びないことには、投稿やリールも外部にリーチしていきません。そのため、ストーリーズの内容も最適化していく必要があります。
フォロワーからの閲覧数が伸びやすいストーリーズには、いくつかの条件があります。
- インタラクションが発生しやすい
- 「自分事」にしやすく「独自性」を含んでいる
ストーリーズは闇雲に発信しても閲覧数は伸びません。どんな内容でも、必ず意図をもって発信する必要があります。ポイントは、ストーリーズを見たフォロワーの心理状態を考え抜くことです。
インタラクションが発生しやすい
インタラクションとは、ストーリーズ内におけるフォロワーのアクションのことであり主に以下が該当します。
- コメントする
- リアクションする
- 質問BOXに投稿する
- アンケートに答える
- シェアする
ただ見られるだけよりも、何かしらの反応を示されるストーリーズの方がフォロワーとインタラクティブ(双方向)なコミュニケーションがとれていると認識されるため、フォロワーとのエンゲージメントは高まっていきます。
【インタラクションが発生しやすいストーリーズの例】
簡単なアンケートやスライダーでもいいので、何かしらストーリーズを見たユーザーがアクションできる要素を散りばめましょう。小さなアクションを積み重ねてもらうことで、最終的にはライブ配信の視聴だったり、サービスの購入といった大きなアクションにつながっていきます。
「自分事」にしやすく「独自性」を含んでいる
ストーリーズは24時間で消える仕組みであり、残り続ける投稿に比べて、刹那的な発信の意味合いが強いです。そのため、日常や様子や日々の気付きなど、どちらかというとドキュメンタリーのような側面を発信するものです。
何気なく目にした中で「自分事」に感じられる内容は共感が持て、さらに「独自性」が含まれることでアカウントへの尊敬の念が生まれます。この積み重ねがファンメイキングの第一歩となります。
【「自分事」にしやすく「独自性」を含むストーリーズの例】
例えば、上記の例には「自分事」と「独自性」がそれぞれ以下のように仕掛けられています。
自分事:リールの投稿時間はいつがいいのか悩んでいる
独自性:実際に検証してみてわかったこと
つまり、ただ役に立つ情報というだけではなく、それを発信しているアカウントに対して興味がわくような内容になっているということです。単なるプライベートのストーリーズであったとしても、必ず「自分事」と「独自性」を含むような設計があれば閲覧数は伸びやすくなります。
ストーリーズの閲覧率が低いときの原因
ストーリーズの閲覧率が低いときの原因は、上記で紹介した方法の真逆のことをやってしまっている可能性が高いです。
【ストーリーズの閲覧率が低いときの原因】
- 正しくない方法でフォロワーを増やした
- フォロワーとほとんどコミュニケーションをとっていない
- ストーリーズの内容が不適切
弊社にご相談をいただく方の中には、何をやってもストーリーズの閲覧数が伸びないという悩みをもったアカウントもあります。原因を探ると、過去にフォロワーを購入したりいいね活動で増やしていたりと、アカウント自体を作り直した方が早いケースも珍しくありません。
エンゲージメントが低い方は原因の切り分けとして、まずストーリーズの内容を改善しましょう。いろいろな内容を試しても閲覧数が高まらない場合は、フォロワーの母集団形成に失敗している可能性が高いです、そうなると、その状態でストーリーズの内容ばかり気にしていても何も変わらないため、正しい属性のフォロワーを獲得していって母集団を新陳代謝させるか、アカウントを作り直します。
このように、エンゲージメントが下がってしまったり、低い原因は必ずしも投稿の内容だけとは限りません。むしろ、投稿の内容ばかりに気をとられて、そもそもどんな人にフォローされているかを見直せる運用者は実は多くありません。
まずはフォロワーの属性、次にストーリーズや投稿の内容です。これから新しくアカウントを作る方は、後で大きな方向転換をしなければならない事態を避けるために、今回お伝えした内容を予め知っておいた方がよいでしょう。
ストーリーズだけではないインスタ運用のコツ
インスタ運用で見るべき指標はエンゲージメントだけではなく、そこにつながるプロフィールアクセス率やフォロー率など他の指標も同時に追っていかなければいけません。
そのためには、フィード投稿やリールなど幅広いコンテンツを使いこなさなければならず、具体的に何をすればいいのか悩む運用者は少なくありません。
オアードでは、そんな「本気でインスタから集客したいが路頭に迷っている」方の運用を代行します。
一般的に流通しているインスタのノウハウの中には、アカウントを壊滅しかねない間違った情報もたくさんありますが、オアードの運用・集客ノウハウは、これまで300以上のアカウントで仮説・検証を繰り返して“実際に自社で確認済み”の確かなものに基づきます。
正しいインスタ運用で、効率的に集客したい方からの相談を随時お待ちしております。