インスタグラムを活用したブランディングについて興味はあるものの、具体的な方法や戦略の立て方が分からない方も多いのではないでしょうか。
そもそもブランディングとは、自社の商品・サービスの独自性・優位性を消費者に発信する活動になりますが、なぜ他のSNSではなくインスタグラムなのか?が上手く理解できていないままでは、せっかくの取り組みの効果も期待できません。
どうすれば自社のブランディングの取り組みを成功させることができるのか?について、実際の成功事例を参考にしながら考えていくことがポイントとなります。
そもそもブランディングとは?
ブランディングとは、ある業界や市場において、自社の独自性を確立するために行う活動のことを指します。
似たような機能をもった商品・サービスを展開する競合他社がいる場合、「自社の強み」や「ストーリー」などを継続的に発信することで、徐々に他社との差別化が図れるようになってきます。
例えば、フードデリバリー業界において自社の独自性・優位性を高めるには、フードデリバリーを取り巻く様々な要素を分解する必要があります。
「企業側からみたフードデリバリー」と「消費者からみたフードデリバリー」、「見込み客(潜在顧客)からみたフードデリバリー」など、様々な視点から眺め、自社が他社よりも秀でている点、特徴的な活動を行っている点、を洗い出していきます。
その結果、自社では「配送品質の高さ」が競合他社よりも秀でている点だと気づき、「注文後20分以内に確実にご自宅へお届けします」といった広告コピーが打ち出せるようになります。
ブランディングと聞いて、「新しい何かを作り出さなければいけない」と感じる方も多いかと思いますが、まだ認識できていない「自社が既に持っている強み」に気付くことも立派なブランディングの一歩なのです。
また、ブランディングと聞いて、顧客や消費者に向けた「外向きの発信」をイメージする方も多いですが、特に企業などの組織においては、社員や関係者に向けた「内向きの発信」も欠かせません。
むしろ、社内のカルチャーを醸成したり、自社のカルチャーにマッチする人材を採用したりすることが、中長期的なブランディング戦略の要となります。
ブランディングを行うのはいつでも「人材」であることを忘れず、内向きの発信も怠らないことが重要となってくるのです。
企業ブランディングで得られるメリット
企業ブランディングにおけるメリットは「特定の市場における優位性を確保できること」にあります。
様々な施策を通じて、消費者に他社とは異なるブランドイメージを抱かせることで、付加価値を生むことができます。
例えば消費者が「同じ機能」「同じスペック」の製品を選ぶとき、最終的な購買の決定因子となるものはどのようなものでしょうか。
あるときは「見た目の印象」かもしれないですし、あるときは「自分のライフスタイルに何となくマッチしているように感じるから」という理由かもしれません。
いずれにしても、こうした商品・サービスに付加価値を生むにはブランディングの効果によるものです。
「あるシーンには自社の商品がいいですよ」と差別化ポイントを提案することも、1つのブランディングとなります。
個人ブランディングで得られるメリット
個人ブランディングのメリットは「企業・法人と正面から戦わずに個人の利益を獲得すること」にあります。
様々な市場は多くの場合「企業・法人」が引っ張る存在となっています。
当然扱う案件量や資本では互角に戦えないため、企業や法人が「苦手とする」あるいは「まだ着手していない」方法に特化したブランディングを行うことがポイントとなってきます。
例えばSNSを使ったブランディングでは、企業・法人が設定できない販売価格でサービスを提供することも1つの戦略となります。あるいは企業・法人が行うサービスの一部に特化して、自身の主力サービスとして展開するのも良いでしょう。
業種・業態によってブランディングの方法は様々であるため一概にはいえませんが、どのようにして独自性・優位性を築くことができるのか?を考え続けることが重要です。
インスタにおけるブランディングとは?
インスタグラムにおけるブランディングとは、端的にいうと「フィード投稿」や「ストーリーズ投稿」を活用して、自社の商品・サービスをブランド化させる活動を指します。
インスタグラムの機能を効果的に活用したブランディングがポイントとなってくるのです。
インスタグラムは他のSNSと比べて「写真」「動画」に特化したSNSとなっています。
どのような投稿にも写真・動画がメインとなるため、文章ではなく写真・動画で、自社の商品・サービスの独自性を発信していきます。
実際の発信の方法については後述しているため、そのまま読み進めていただけると幸いです。
なぜ企業はインスタを活用したブランディングを行うのか?
インスタグラムでブランディングを行う方法、成功の秘訣を知る前に、なぜ企業は数あるSNSの中でインスタグラムを活用したブランディングを行うのか?について知っておく必要があります。
なぜなら、「SNSブランディング=インスタグラム」という安易な理解では、求めている結果が得られない可能性もあるからです。
業種・業態によってはインスタグラムよりもTwitterに注力した方が良いケースもありますし、そもそもSNS以外の媒体でブランディングを行う方が良い、というケースもあります。
企業がインスタグラムを活用したブランディングを行う場合は、インスタグラムの媒体特性を知り、施策によって「目標とするユーザーにアプローチできるか」や、「求める結果が得られるか」といった仮説を立てることが重要です。
インスタグラムではTwitterと同様にハッシュタグを使った検索機能が付いていますが、こうした機能を活用する拡散戦略や、画像・動画だからこそ訴求できるブランディング戦略を実施している企業が多いといえます。
インスタグラムを活用した集客方法については別の記事で解説しているため、以下を参考にしてください。
参考:フォロワーが急増するインスタ集客の方法・コツをステップで解説!
個人もインスタでブランディングを行う時代
企業・法人のブランディングは市場での優位性を獲得するために重要な施策ですが、フリーランスなどの個人にとってもブランディングは重要です。
特にインスタグラムを活用したブランディングは「インフルエンサー」といった名称が付くほど顕著で、実際に多くのフォロワーに対して影響力を持つ個人インスタグラマーも数多く存在します。
企業はこうしたインスタグラマーに対して「商品PR」の依頼を行うことがあり、個人はフォロワーへのエンゲージメントを高めながらPRによる利益を得ることができます。
また、フォロワーの少ない個人アカウントでも、インフォグラフィックを活用した視覚的な情報提供を行うなどしてフォロワーのエンゲージメントを高めることが可能です。
ある商品やサービスをリリースするときに、SNSでのブランディングを行っているか否かでは「購入率」や「継続率」に大きな差が出ることでしょう。
インスタのブランディングを成功させる5つの秘訣・コツ
インスタブランディングを成功させる秘訣は以下の5つです。
- 「誰に」「何を届けるか」を明確にする
- 軸をぶらさずに投稿する
- 伝えたい情報が多い場合はアカウントを分ける
- ハッシュタグ選定に時間をかける
- オリジナルハッシュタグを設定する
インスタグラムを使ったブランディングでは、アプローチしたいユーザーに対して「何を」「どのように」発信していくか?を考えていく必要があります。
ポイントになるのは、発信を始めるときの「軸」です。発信をスタートする時点で発信の軸を決めておけば、自ずとぶれない投稿が可能となり、届けたいユーザーに対して継続的にアプローチすることができます。
発信する際には「ハッシュタグの選定」や「オリジナルハッシュタグの設定」に注意することが拡散や独占的なアプローチにつながります。
「誰に」「何を届けるか」を明確にする
まず一つ目は、全てのマーケティングの基本であるターゲット(ペルソナ)や伝えたい情報を明確にしましょう。
ターゲットを決める際には「20代男性」と大まかに設定するよりも「ペルソナ」を意識するのが効果的です。
ペルソナとは、ターゲットをより具体化した架空ユーザーのことで「20代男性の独身で趣味は〇〇」など細かく設定します。そうすることで、より伝えたい情報を決めやすくなるのでおすすめです。
軸をぶらさずに投稿する
自社の製品にどのようなイメージを持ってもらいたいかを決定することで、投稿の軸がブレにくくなります。
これを決定することで、投稿する画像や写真に一貫性を持たせることができるのです。
伝えたい情報が多い場合はアカウントを分ける
伝えたい情報が多い場合には、それぞれのペルソナやテーマに合わせて複数のアカウント運営を検討しましょう。
そうすることで、各アカウントごとの反応も見れるのでおすすめです。
インスタは複数のアカウントが作成できるので覚えておきましょう。
ハッシュタグ選定に時間をかける
インスタのユーザーは、主にハッシュタグで検索しています。
既存のハッシュタグに、自社の商品やサービスに関連づけられるものがないか選定しましょう。
そうすることで、自社の投稿に辿り着いてもらいやすくします。
ただ一つだけ注意してもらいたいのが、必ず自社の商品やサービスに関連したハッシュタグを選定することです。
例えば「かわいい」イメージを持たせたいのに「#かっこいい」とつけるのは、ブランドイメージを損なう可能性があります。
オリジナルハッシュタグを設定する
ユーザーにより認知してもらうために、オリジナルハッシュタグを設定するのも有効的です。
自社の投稿でアピールする他、プレゼントキャンペーンなどで拡散してもらえるように促すのもおすすめです。
多くのユーザーが拡散してくれることで、認知度がアップするでしょう。
インスタのブランディングに成功した事例
ここからは、実際にインスタブランディングに成功した企業をいくつか見ていきましょう。
- トンボ鉛筆
- 無印良品
- ハーゲンダッツ
トンボ鉛筆の成功事例
トンボ鉛筆は、文房具メーカーの中でもインスタフォロワー11万人以上を誇る企業です。
投稿された手書きの絵や文字は文房具の楽しさを伝えています。
ただ文房具の紹介をするだけでなく、それぞれの商品価値を伝えたことがブランディング成功の秘訣です。
トンボ鉛筆公式インスタ:https://www.instagram.com/tombowpencil/
世界規模の無印良品の成功事例
無印良品は、フォロワー275万人以上を誇る企業です。
無印良品の投稿を見てみると、目を引く独特なキャッチコピーが数多くあります。
こちらも商品紹介だけでなく、商品自体の素材や魅力に着目して投稿されているのです。
無印良品公式インスタ:https://www.instagram.com/muji_global/
プチ贅沢のイメージに成功したハーゲンダッツ
ハーゲンダッツは、フォロワー25万人以上を誇る企業です。
インスタグラム特有の「映え」を意識した投稿で、プチ贅沢のイメージブランディングに成功しました。
美味しそうなアイスの写真は、思わず食べたくなるようなものばかりです。
ハーゲンダッツジャパン公式インスタ:https://www.instagram.com/haagendazs_jp/
ブランディングに「インスタ広告」を活用しよう
より早く多くのユーザーに自社の製品やサービスを認知してもらいたい場合は、インスタ広告を活用しましょう。
インスタ広告とはフィード(タイムライン)、ストーリーズ、発見タブなどに写真や動画形式で出稿できる広告です。
通常のフィード投稿やストーリーズ投稿では、発信した投稿が上位表示されるまでに時間がかかったり、いつまで経っても上位表示されないケースがあります。
誰も検索エンジンのアルゴリズムを知ることはできませんので、優先的に特定のキーワード・ジャンル・ハッシュタグで上位表示が獲得できるインスタ広告を活用することがブランディングのポイントとなってきます。
インスタ広告でブランディングすることで費用はかかりますが、それ以上の費用対効果が生まれる可能性があります。
まとめ:インスタブランディングで事業を伸ばす
インスタグラムのブランディングは直接的に売上に貢献するものではありませんが、中長期的なマーケティング活動を支える縁の下の力持ちのような存在で、企業・個人のビジネスをバックアップします。
多くの商品・サービスが市場に溢れる中で自身の商品・サービスを選んでもらうためには、付加価値を与えるブランディングが欠かせないことを覚えておきましょう。
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